戦中・戦後
戦中・戦後
本格的な普及は、第二次世界大戦前後の食糧不足がきっかけだったと見られている。
この時代、食料不足・衣料不足解消を背景に、日本政府が羊肉消費促進運動を進めた史実があった。その中心は北海道滝川市の道立種羊場であり、ここで味付けジンギスカン用の漬けダレの製法を学んだという証言者がある。
これとは別に、深刻だった食糧不足の解消を目的として、羊肉に注目した道が普及活動を始めたという説もある。当時の道農務部職員が撮影した、札幌の円山公園でジンギスカン鍋を食べている道職員を写した1948年(昭和23年)頃の写真が残されている。
かつて牛肉が非常に高価だったのに対し、北海道などでは羊毛用の羊が多く飼育されており、羊肉が安く手に入った。産地に近いことから輸送期間が短く、マトンでも新鮮で臭みがさほど強くなかったため、羊肉料理は北海道で普及した。
しかし日本全体を見ると結果的に羊肉消費文化が広く根付くことはなく、北海道以外で羊肉料理が普及したのは、年間消費量が道民並みの岩手県遠野市、北海道以外の発祥地説もある長野県の一部地域などにとどまった。一般に気候条件などで牧羊に適さない地域が多く、精肉の輸送条件などから新鮮な肉の供給ができず、ラムよりも時間をおくと臭みが出るマトンが出回ったことが、本州以南で羊がメジャーにならなかった原因と考えられる。むしろ豚肉が多く普及した。
また、山形県蔵王では上記とは別に、旧堀田村の村長・斎藤忠右衛門が1947年(昭和22年)10月、中央が盛り上がった円盤状の鉄かぶとに大量の羊の肉を載せた料理を考案した。これは彼が、かつてモンゴルに渡った際に見たものを元にしたとされる。
岐阜県の山間部では、ジンギスカン料理の羊肉を鶏肉に置き換えた料理が「鶏ちゃん」として普及し、特産品となっている。
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